故人の最期を彩る新たな選択肢「寺葬」と「自由葬」

現代社会において、独身で身寄りのいない方が増え、家族葬さえもままならないケースが増加しています。そのような状況下で、「直葬」という選択肢を選ぶ方が増えているのが現状です。
しかし、直葬は厳密にはお葬式ではなく、火葬のみを行うシンプルな葬送方法です。宗教的な儀式や故人を偲ぶ場が設けられないため、故人との最後の時間を大切にしたいと願う遺族にとっては、どこか物足りなさを感じてしまうこともあるでしょう。

そんな中、直葬後に寺院の本堂で骨葬を執り行う「寺葬」という選択肢が注目を集めています。
寺葬は、宗教的な儀式の中で故人を弔うことができ、参列者も心穏やかに故人を見送ることができます。また、寺院の厳かな雰囲気の中で行われることで、故人をより華やかに見送りたいという遺族の願いにも応えることができます。

また、宗教にとらわれない自由な形式で故人を偲ぶ「自由葬」も選択肢の一つとして挙げられます。自由葬では、音楽や映像、思い出の品などを用いて、故人の個性を反映した葬儀を行うことができます。形式にとらわれない分、自由な発想で故人らしいお別れを演出できる点が魅力です。
家族葬が難しい状況でも、故人との最後の時間を大切にしたい、そんな思いに応える新たな選択肢として、寺葬や自由葬といった多様な葬儀のニーズは今後ますます高まっていくことでしょう。

次回のコラムは寺葬について触れていきたいと思います。